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480話

「ハーフタイム、わずか十五分間だけ。

口喧嘩だけで十分も使ってしまった。

くそったれ!

このままじゃ、間違いなく大敗するぞ!」

簡仲謀の得意げな眼差し、夏雨晴の意味深な視線を見て、劉彬は口をとがらせ、ドアを開けて中に入った。

中の口論の声が、ピタリと止んだ。

李鉄根、王龍、李瑾棟、全ての選手たちが、突然入ってきた劉彬を見つめていた。特に王龍は顔を曇らせ、不機嫌そうに座り直した。

劉彬は周りを見渡し、軽く微笑んだ。「前半の出来は、私は満足している。李コーチの采配も素晴らしかった」

「ふん!」

王龍が軽蔑的に笑った。

何を演じてるんだ?

お前にサッカーなんて何がわかるというん...