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270話

「立ち上がった人物は、なんと宋楚だった！

彼はこの時、得意げな笑みを浮かべながら前に歩み出て、拱手しながら笑った。「洛社長が譲ってくださったことに感謝します。私、宋楚は恐縮の極みです……」

「えっ？」

「宋楚だって？」

「どういうことだ？」

「何が起きているんだ？」

人々は皆、唖然としていた。

洛凝は淡く微笑み、否定することはなかった。

洛裴と洛枫はこの時、商会側に立っていた。商会の大物の一人が笑いながら言った。「皆さん、おそらくご存知ないでしょうが、宋楚はずっと商会の人間でした。今回我々商会が推薦しようとしていた人物こそ、宋氏だったのです。洛社長はまだ若いですね……」

「な...