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117話

十億円の競売王!

全員が目を見開いて見つめていた。

十億円——どれだけの人が一生食うに困らなくなるだろうか?

灰白色の粉塵が辺り一面に舞い散る。

パキッという音。

その瞬間、会場は静まり返った。

死んだような静寂。

「崩れたのか?まさか!この部分を切ったのに、翡翠が出なかったなんて!」

「科学的にありえないよ!」

「大丈夫、最初の一刀が駄目だっただけさ。まだチャンスはある。こんな大きな原石、中には必ず翡翠があるはずだ!」

徐和は顔面蒼白になっていたが、周囲の議論を耳にして急に元気を取り戻した。「そうだ、まだチャンスはある。切り続けろ、続けるんだ!」

解石会場は、機械...