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971話

しかし、今起きたことで花媚娘は突然気づいた。彼女が言っていた理屈は、ただ趙柱根と一緒にいるための言い訳に過ぎなかったのだと。そうでなければ、なぜ趙柱根の挑発に対して、口の中からあれほどの涎が溢れ出し、服までもが絞れるほど濡れてしまったのだろう。

本当に彼に何の感情もないのなら、どうして彼の視線が自分の両脚の間をあんなに長く見つめるのを許し、さらには彼の手が太ももの付け根まで触れるのを許してしまったのだろう。

心の中で彼に対して言い知れぬ好感を抱いているからこそ、花媚娘はエスカレートする挑発に対して怒るどころか、むしろ反応してしまったのだ。

そう考えると、花媚娘の心は何かを失ったように空虚...