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719話

「ははは、忠告しておくぞ。この薬は効くが、ほどほどにな。俺たちみたいな年寄りは、たまに若い頃の勢いを取り戻す程度でいいんだ。毎晩そんなことをしていたら、老い骨が持たんぞ」と老馬はにこやかに言った。

「何言ってるんだ、俺がそんな人間に見えるのか」

趙柱根は口ではそう言ったものの、頭の中では先日李媛媛と宿泊したホテルでのことが否応なく思い出されていた。

確かに節制しなければならないな。

だが李媛媛との関係は――

老馬は、ぼんやり立ち尽くす趙柱根の姿を見て、何を考えているのかは知らないが、にやりと笑うと趙柱根の肩に手を回した。

「どうした?図星か。まあ気にするな、ただの忠告だ。お前は体力もあるだ...