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693話

趙柱根は思わず疑問に思った。昨夜は何の刺激もなく、ほとんど自分から何もしていないのに、あれほど長く硬くなっていたのに、なぜ今、生身の女性を前にしても勃起できないのだろうか?

翌朝、趙柱根は時間通りに職場に到着した。どこにも行く場所がなく、まるでホームレスのような気分だったからだ。

オフィスに入ると、老趙のデスクには何もなく、午前中いっぱい彼の姿は見えなかった。

「こいつ、昨夜はさぞ楽しんだんだろうな」

趙柱根は彼の空席を見ながらそう思った時、右手が何か硬いものに触れた。

ポケットから取り出してみると、昨夜老趙から渡された青い錠剤だった。

結局、趙柱根はこれを使うことはなかったのだ。...