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62話

老王は笑顔で言った。「言っとくけどな、そういう考えは持たない方がいいぞ。正月やら祝い事やらになると、お年玉だけでも面倒で死にそうになるからな。あぁ、もう話してる暇はない。店を開けに行かなきゃ」

先に歩く老人の背中を見ながら、趙柱根の心の中で何かが明らかになった。昨夜の女は彼の義理の息子の嫁だったのだ。この老いぼれときたら、自分の義理の息子の妻にまで手を出すとは。

趙柱根はそれまで、妻が亡くなった後もずっと身を慎んでいると思っていたが、今見ればたいしたことはない。

本当に厚かましい老人だ!

趙柱根は心の中で憤慨しながら悪態をつき、サックスを背負って電動バイクに乗り、家を出た。

コミュニ...