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594話

「あっ!家に蚊がいるね」陸風は不思議そうに言った。

喬蓮は彼を横目で見た。「今は夏よ、家に蚊がいるのは当たり前でしょ!」

「あっ!忘れてた」陸風は笑いながら首を振った。

そう言いつつも、どこか違和感を覚えずにはいられなかった。この部屋は十数階の高層階にあり、高所では蚊は少ないはずだ。さらに家は清潔に保たれ、エアコンも効いている。通常なら、家の中に蚊が現れることはめったにないはずなのだ。

趙柱根への反撃として、喬蓮はこっそり夫の様子を確認してから、妖艶な眼差しを趙柱根に向けた。視線と共に動いたのは彼女の小さな足も。

「ふっ」

趙柱根は小さく息を漏らした。喬蓮の足が趙柱根の股間に到達し...