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421話

趙柱根はまだかすかに香りを感じることができた。姜暖の両脚の間から漂ってくる微かな香り、それが趙柱根の鼻孔に流れ込んできた。あまり良い匂いとは言えないが、神経を刺激するその香りを嗅ぐと、趙柱根はますます待ちきれない気持ちになっていった。

長い間歩いてきた静かな山道には誰一人として姿がなく、趙柱根は体内の衝動が徐々に強くなるのを感じていた。ついに我慢できなくなった彼は足を速め、姜暖に追いつこうとした。彼女と少し話をして、今の自分に対する彼女の気持ちを探りたいと思ったのだ。

姜暖はまるで趙柱根の心を読んだかのように、突然立ち止まり、振り返って言った。「お兄さん、もうすぐ山頂だけど、ちょっと疲れち...