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417話

車に乗り込んだばかりの頃、車内は賑やかだった。乗客たちの中には遠出の興奮を抱く者もいれば、帰宅の喜びに満ちた者もいた。小さな車内は、まるで大家族のように、見知らぬ者同士でも会話を交わし、退屈な乗車時間を紛らわせていた。だが時間の経過とともに、おしゃべりや自慢話の声は徐々に小さくなり、車内も次第に静かになっていった。

車に乗り込んでから、趙柱根も非常に興奮していた。それは遠出することとは関係なく、姜暖という艶やかな彼女と半月もの間一緒にいられること、彼女の一挙手一投足、一瞬一瞬の表情を存分に眺められることを思うと、心の中で言いようのない高揚感が湧き上がってきたのだ。

今、姜暖は自分のすぐ隣に...