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1129話

人混みの外の食堂の入口から小ばかが傲慢な声を上げているのが聞こえ、それが趙柱根の軽蔑の念をさらに強めた。臆病者め、虎の威を借る狐のような奴だ。今に見てろ、悲惨な目に遭わせてやる。

人混みが一斉に開き、小ばかのために道を空けた。趙柱根はまた「性無能」と、その後ろにいる大勢の連中を目にした。

今の「性無能」こそ、普段人々が口にする「小ばか」らしい姿だった。

「性無能」は口に煙草をくわえ、非常に凶悪な表情を浮かべ、恨みのこもった眼差しで趙柱根と貝宝児を見つめていた。

そして、彼は後方へ歩き、連れてきた大勢の中から一人の青年を迎え入れた。

青年の顔にはまだ数カ所の傷跡があり、一目で喧嘩の痕だ...