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1077話

「それにしても、入って来た奴はなんか息子が昔夢中だったスラムダンクの流川楓みたいな雰囲気だな」

少し長めの髪が、恐らくはかなり端正な顔立ちを微かに隠していた。

だが、どこか陰鬱な印象を与える。正直なところ、趙柱根は流川楓というキャラクターをあまり好きではなかった。趙柱根には、流川楓はただカッコつけているだけに思えたからだ。

その後ろについてきたのは大柄な男で、身長は間違いなく180センチはある。日本人って背が低い民族じゃなかったのか、なんでこいつがこんな大きいんだ、と趙柱根は不敵に笑った。

「何を考えてるの?そんな意地悪な笑い方して」

貝宝児は趙柱根の笑い声を聞いて、思わず顔を上げて尋ねた。...