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1037話

羅偉大は無力に言った。

「その通りだ。これこそ私が求めていたものだ!」

中年男性はそう言うと、頭を後ろに反らして大笑いし始めた。

「ハッ、ハッ」

中の様子を聞きながら、趙柱根は羅偉大を救おうと動こうとした。その時、背後から艶やかな笑い声が聞こえ、続いて二本の飛刀が趙柱根が身を潜めている壁に突き刺さった。趙柱根の股間からほんの僅かな距離しかなかった。

「パン、パン」趙柱根の手が素早く二回動き、二本の飛刀は地面に落ちた。

「次!」

艶のある声が再び響いた。

しかし、趙柱根の反応も遅くなかった。体を横に傾け、一閃して避けると、また一本の飛刀が壁に突き刺さるのが見えた。

部屋の中で、中年男性は羅偉大に...