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80話

その妖人は痛みと痒みに悶え、もはや抵抗できなくなり、方先輩の一剣が喉を貫いて命を落とした。

二人同時に額の汗を拭った。まさかこの難関を乗り越え、千年近く生きてきた大妖を倒すことができるとは。

「どうやら俺たちの連携は悪くないな。蘇さんに話して、お前を俺のチームに異動させてもらおうか?アブよりよっぽど使えるぞ」方先輩が笑いかけた。

「先輩、それはないですよ。会って三分も経たないうちに引き抜きですか」蒋旭の背中にいたアブは、自分を空気のように扱う方先輩を見つめた。

「冗談だよ。ところで方先輩、この村に何か変な血の匂いのする妖気を感じませんか?かなり濃厚なんですが」

方先輩は少し考えてから...