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70話

二人は必死に外へ追いかけて出た。外に出てやっと見えたのは、紫色の漢服を纏った十三、四歳ほどの小娘だった。

その少女は肌が白く、愛らしい顔立ちで、一対の澄んだ瞳は春の水面のようにきらきらと輝いていた。

頭には二つのお団子ヘアがあり、銀色の小さな花の飾りがちりばめられ、手には一本の笛を持ち、二人を見ては顔をしかめていた。

田敬恒と蒋旭は電気棒を取り出すとその少女に向かって追いかけていった。棒を振り回して攻撃すると、少女は上へ飛んだり下へ転がったりして、最初はまだ軽やかに避けていたが、しばらくするとやや慌てふためき始めた。

彼女は一回転して後ろに二度転がり、距離を少し開いた。このままでは三発も受けれ...