夕日を追いかけて

第77話

数分後、チェイスは料理を終え、コンロの火を消した。キッチンに漂う美味しそうな香りが、私の胃を裏切るように鳴らせた。

彼はニヤリと笑いながらテーブルに皿を置いた。「いい匂いだろ？」

私は腕を組んで鼻を鳴らした。「まあまあかな」

チェイスは笑い、椅子を引き出した。「素直に認めろよ、感心してるんだろ」

私は無関心を装って座ったが、正直なところ、お腹がペコペコだった。フォークを取り、一口食べてみる。

くそ。これは美味い。

彼の視線を避けながら、ゆっくりと噛み続けた。「まあ...悪くないね」

チェイスは手のひらに顎を乗せ、面白そうな笑みを浮かべて私を見つめていた。「お前って、本当に下手くそ...