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第20話

オースティン視点

「ねえ、オースティン。起きて。ドアが開いたよ。オースティン」

目を覚ますと、チェイスの落ち着いた声が聞こえた。本当に居眠りしてしまったようだ。

「ドアが開いたよ」私が完全に目を開けると、彼は繰り返した。ドアを見ると、確かに開いていた。しかし、外はもう暗くなっていることに気づいた。

「今何時?」彼を見ながら尋ねた。

「5時過ぎだよ」

「え?もう?」驚いた。こんなに長く寝ていたとは思わなかった。

「ああ」彼はクスッと笑った。

そのとき、ブレント教授に提出するプロジェクトがあることを思い出した。「しまった」床に座っていた私はすぐに立ち上がり、椅子に置いてあっ...