Read with BonusRead with Bonus

第14話

オースティンの視点

プロジェクトのための資料が載っている本を探していたけど、見つからなかった。見つけるのが難しい。すでに司書に聞いたら、ここにあるはずだと言われたのに、見つけられない。

くそっ!本を探すのにイライラしてきた。9時までにプロジェクトを終わらせなきゃいけないのに。

「何を探しているの?」背後から誰かが尋ねてきた。

「あの、この本を見つけるのを手伝ってもらえ...」私は言葉を途中で止め、質問してきた人物を見て思わず眉を上げた。

他でもない。

「なんでここにいるんだ!?」声をコントロールできず、少し大きな声になってしまった。

「しっ!」彼は人差し指を口に当て、壁に...