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チャプター 79。待望の返事

再び携帯電話の画面を伏せた。ララのメッセージはどこか違っていた――さりげない探りや、感情的な地雷のようなものは一切ない。ただ、はいノート、はいスープ、といった具合で、まるで世界で一番シンプルな取引のようだった。それでも、そこには確かな重みがあった。私が気づくより先に必要なものを察してくれたからかもしれない。あるいは、その親切を二人きりの時間やキスに繋げようとしなかったからかもしれない。

しかし、罪悪感の火花が散ったのは否定できなかった。アイリーンが悪戯っぽい笑みを浮かべてこの家を駆け抜け、すぐに許してもらえると期待していなかったことへの安堵感。その安堵は裏切りのように感じられた。アイリーン...