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チャプター 68.権力のデモンストレーション

濡れたウールみたいに、一日がだらだらと重く過ぎていく。

一時間目は数学。授業が始まる五分前に階段でアンナの宿題を丸写しして、どうにかこうにか切り抜けた。次は歴史。ヴァシン先生が革命前の改革について長々と退屈な話をするのを聞いているふりをしながら、ノートの余白に剣とか蔓草の落書きをして、頬杖をついたままやり過ごした。

やっと昼休みになった頃には、もうくたくただった。何か特別なことがあったわけじゃない――ただ、何もかもが私を疲れさせた。ダイアナとの計画は、認めたくはないけれど、かなり精神的にこたえていた。もう何日もまともに眠れていない。目を閉じれば、あの小生意気なサイコ女のしたり顔か、エマの痣だら...