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第20話

学校の初日から、私は既に遅刻していた。いつものことだ。

舗装された道路に靴音を響かせながら、中庭に向かって走った。バッグが背中に当たり、額には汗で髪が張り付いていた。真夏の残暑の中で。歓迎式典はすでに始まっていて、小さな合唱団の歌声が空気に響いていた——学年の始まりを告げる恒例の歌を、低学年の生徒たちが歌っているのだ。

汗だくで息も絶え絶えに、エンジ色の制服の群れの後ろで立ち止まり、アリスを探した。彼女を見つけるのに時間はかからなかった。後方で腕を組み、退屈と軽い苛立ちが混ざった表情で立っていた。

「やっと来たわね」私が横に滑り込むと、彼女は小声で言った。「初日から遅刻なんて、典型的なエ...