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第93話

カイの視点

時間は願いが叶わないときほど、あっという間に過ぎていく。キャンパスホットショットコンテストの日が来るのを私は恐れていた。正直なところ、ナイトに会いたくなかったし、彼を思い出させるものすべてを見たくなかった。それはほぼ不可能だったけど。だって、ほとんど全てのものが彼を思い出させるから。

でも、キャンパスホットショットコンテストはナイトが興味を持っていたものだから、彼が参加するかどうかさえ確信が持てなかった。そして、学生会副会長として私たちが準備に費やした苦労を思い返すと、参加しないのは愚かなことだと思った。唯一期待できるのは、今年が最後になり、ようやく王冠を誰か他の人に渡せること...