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第13話

カイの視点

「お前、妙に怪しい行動してるの分かってるか?」コールはコーヒーカップの向こうから目を細めて俺を見た。「H大学の不良はどこいった?左右構わず、同時に二人の女と付き合っても気にしなかったあの男は?」

「休憩を取るのが何か怪しいのか?」俺は鼻で笑い、彼から目を逸らして大学の敷地を見た。「社会に出る前に自分の問題を整理する時間はあと2年ある。現実の世界は楽しいゲームだけじゃないし、ベッドポストに何個刻み目があるかなんて気にしてられないんだよ」

「痛いな!なんて酷いことを」コールは芝居がかって胸に手を当て、俺は目を転がした。「お前の父親から何か警告でもされたのか?」

「姉貴がアルバー...