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第11話

カイの視点

彼の唇は柔らかかった…男性の唇がこれほど柔らかいとは予想していなかった。

男性とのキスは初めての経験…なぜこんなことをしているのか…わからなかった…

最初は彼を慰めようとしていただけだった…そうだろう?彼が経験してきた辛いことを理解していること、そして彼が何者であろうと何を経験してきたかを問わず私は彼を判断しないということを伝えるために。

このキスに動揺するべきではないはずだ、そうだろう?俺はストレートだ…俺は…彼の唇の柔らかさや、まだそこに残るアルコールの味に影響されるべきではない…でも…なぜ心臓が胸郭の中で太鼓のように激しく鳴っているんだ?

なぜ俺は彼の顔を近づけよう...