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第3話

翌朝も楽ではなかった。前夜の出来事を忘れようと、ほとんど部屋から出なかった。しかし、どれだけ努力しても、その光景と音が頭の中で繰り返し再生された。クララが私の名前をささやいた声、彼女が私がそこにいることに気づいたときの表情—それは抜け出せない輪のようだった。

午後遅くになると、空腹が回避行動に勝った。私は慎重に階段を下り、キッチンへと足を踏み入れた。クララがそこにいて、コーヒーカップを手に持ちながらカウンターに寄りかかっていた。彼女は私を見ると顔を上げた。顔色は青ざめ、いつもの落ち着きが明らかに揺らいでいた。

「おはよう」と彼女は柔らかく言った。すでに正午をはるかに過ぎていたにもかかわらず。

「おはよう」と私は返したが、その声はかすかに聞こえるほどだった。私は彼女の視線を避け、何か食べるものを探しながら冷蔵庫に興味があるふりをした。

「静かだったわね」とクララは続け、その口調はためらいがちだった。「ただ…昨夜のことを謝りたいの」

私は凍りついた。手はまだ冷蔵庫のドアについたままだった。彼女の言葉が空気の中に重く漂い、起きたことを無視することを不可能にした。

「謝る必要はないよ」と私は素早く言った。彼女に背を向けたまま。「僕には関係ないことだから」

「でも、関係あるわ」とクララは主張した。彼女の声に緊張感があり、わずかに震えているのが聞こえた。「あなたはこの家の一部、私の人生の一部なの。そして、あなたが見たこと…それは正しくなかった」

私は彼女の方を向いた。彼女の悩んだ表情を見て胃がよじれた。「起きたことを忘れよう」と私は言ったが、その言葉は空虚に感じられた。私たちのどちらも忘れることはできないとわかっていた。

クララは渋々うなずいたが、彼女の目に宿る罪悪感は残ったままだった。「あなたがそう望むなら」

その日の残りは霞の中で過ぎていった。クララは自宅のオフィスにこもり、私は自分の部屋の掃除に忙しくしていた。何でも、私の思考から気をそらすためだった。しかし、家の中の緊張感は息苦しく、夕方までには自分の皮膚から這い出したいような気分だった。

夕食後、クララは映画を見ようと提案した。おそらく何らかの正常さを取り戻そうという試みだったのだろう。私は同意した。私たちの間の気まずさを増やしたくなかったからだ。

私たちはソファの両端に座り、その間のスペースは深淵のように感じられた。映画は続いていたが、集中できなかった。彼女の存在、彼女のわずかな動きのすべてに過敏に気づいていた。それは耐えられないものだったが、立ち去ることもできなかった。

途中で、クララは近づいてきて、ワイングラスに手を伸ばすときに彼女の腕が私の腕に触れた。その接触は短かったが、私に火花を走らせ、息を詰まらせた。私は彼女を見た。一瞬、私たちの目が合った。彼女の視線の中には何かがあった—私の心臓を高鳴らせる、生々しく無防備な何か。

「ごめんなさい」と彼女はささやいた。その声はかすかに聞こえるほどだった。「すべてに対して」

彼女の謝罪は前夜のことよりも深く感じられた。それは私たちの間で高まる緊張、すでに越えられた境界線の認識だった。

「大丈夫だよ」と私は言ったが、それを信じているかどうかはわからなかった。

クララはためらい、視線をワイングラスに落とした。「私たちの間で物事が変わってほしくないの」と彼女は最後に言った。「あなたを失いたくない」

「そうはならないよ」と私は答えたが、その言葉は嘘のように感じられた。すべてはすでに変わっていた。私たちの両方がそれを知っていた。

その夜遅く、私はベッドに横たわり、家が静寂に包まれる中、天井を見つめていた。眠りは不可能に感じられ、私の心はあまりにも落ち着かず静まらなかった。クララとのやり取りが一つ一つ頭の中で再生され、それぞれが前よりも混乱していた。

結局、私は起き上がった。もはや静かにしていられなかった。考えを整理するために冷たい空気が役立つかもしれないと思い、階下をさまよった。しかし、階段の下に着くと、リビングルームから微かな音が聞こえてきた。

好奇心から、私は角をのぞいた。クララがまたそこにいた。ソファに座り、ワイングラスを持っていた。彼女の髪はほどけ、柔らかな波となって肩に落ちていた。彼女の姿勢はリラックスしていたが、表情は遠くを見ている、思考に沈んでいるようだった。

彼女は最初、私に気づかなかった。一瞬、彼女をそのままにしておこうかと考えた。しかし、彼女が顔を上げ、彼女の目が私の目と合うと、私はその場に凍りついた。

「あなたも眠れないの?」と彼女は柔らかく、ほとんど誘うような声で尋ねた。

私は頭を振り、部屋に足を踏み入れた。「うん。考え事が多くて」

「一緒にどう?」と彼女は隣の席を指さして勧めた。

私はためらったが、座った。私たちの間に多少の距離を保ちながら。彼女はワインボトルと空のグラスを私に手渡し、私は少量を注いだ。私たちはしばらくの間、沈黙していた。過去数日間の重みが私たちの間に漂っていた。

「これが嫌い」とクララは突然言った。彼女の声はわずかに震えていた。「こんなに気まずくなってしまったことが」

「気まずくなる必要はないよ」と私は言ったが、それを信じているかどうかはわからなかった。「乗り越えられる」

「本当に?」と彼女は尋ねた。彼女の目は私の目を探っていた。「私にはできるかどうかわからないから」

彼女の言葉は私に震えを走らせ、一瞬、どう反応すればいいのかわからなかった。彼女の視線の中には、私の胃をよじれさせるものがあった。恐ろしくも刺激的なものだった。

「クララ…」と私は始めたが、声は途切れた。何を言いたいのかわからなかった。

彼女は近づき、彼女の手が私の手に触れた。その接触は電気的で、無視できない衝撃を私に送った。私たちの目が再び合い、私たちの間の緊張感は静電気のようにパチパチと音を立てた。

「これは危険よ」と彼女はささやいた。その声はかろうじて聞こえるほどだった。

「わかってる」と私は答えた。私の声も同じように小さかった。

私たちのどちらも動かなかった。避けられないようにも、逃れられないようにも感じる瞬間に捕らわれていた。

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