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チャプター 5

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クリスタルのシャンデリアが放つ揺らめく光の中、吸血鬼の勝利の場面が真紅と黄金の糸で刺繍された金色のタペストリーが淡くきらめき、床には亡霊のように踊る長い影を落としていた。空気には香の匂いが重く垂れ込めているが、古代の石に染みついた血の鉄臭さがそれを打ち消している――ローナン・スティールの鋭敏な人狼の感覚を突き刺し、肌を粟立たせる不快な香りだ。

彼は、父であるケイル・スティール王のすぐ後ろを追い、この豪奢でありながら息の詰まるような吸血鬼の牙城の中心部へと大股で進んでいった。

ノクティス・ドミニアの玉座の間に、布告官の声が雷鳴のように轟いた。

「シルバーワイルズの統治者、ケイル・スティール王、並びに御子息、ローナン・スティール皇太子殿下のお成りである!」

巨大な扉が軋みながら開くと、ケイルとローナンの威風堂々たる姿が現れた。ケイルは歴戦の王の風格を漂わせ、銀の混じった鉄色の黒髪が光を捉え、深緑のマントが嵐に揺れる森の天蓋のように背後ではためいている。

ローナンはその後ろに続き、頑丈な革鎧の下で引き締まった広い肩を緊張させ、捕食者の警戒心をもって黄金の瞳で部屋を見渡した。ゴシック様式の壮麗な光景を目の当たりにし、彼の全身の筋肉は、いつでも飛びかかれるように固く緊張していた。

広間の最も奥、壇上に女王セラフィナ・ドゥラクロワが座しており、その存在は優雅さと脅威が冷ややかに混じり合ったものだった。長くカールした銀灰色の髪は溶けた月光のように肩に流れ、しなやかな体にぴったりと沿う真紅のヴィクトリア朝のドレスを縁取っていた。ドレスに散りばめられたルビーは、まるで新鮮な血の滴のようにきらめいている。青白く、ほとんど半透明な肌は薄暗い光の中で淡く輝き、その瞳は冷たく、揺るぎない炎で燃えていた。

その隣では、彼女の息子であるディミトリ・ドゥラクロワ王子が、玉座の肘掛けに無造作な無礼さで身を預けていた。

ディミトリは、月が光を放つのと同じくらい自然に傲慢さを漂わせていた。ぱりっとした白いリネンのシャツに身を包み、袖はぴったりとした革のズボンにきちんとたくし込まれている。肩まであるストレートの銀髪は、アラバスターのような肌を背景に霜の光輪のようにきらめき、氷の破片のように鋭い突き刺すような青い瞳は、侮蔑と、それよりさらに暗い、言葉にならない何かが混じった視線でローナンに注がれていた。

彼の唇がわずかに歪み、牙がちらりと覗く。それは、人狼の王子の頑健な体躯、乱れた黒髪、そして彼から波のように放たれる松とムスクの土臭い香りを値踏みする、無言の侮蔑の表明だった。

ケイルは壇の麓で立ち止まり、儀礼的な一礼をした。「セラフィナ女王陛下。陛下の高名なる宮廷に立つこと、光栄に存じます。シルバーワイルズは、貴国が耐えている試練に心を痛めております。人間との戦は、我々すべてに重くのしかかっております」

セラフィナは首を傾げ、真紅のイヤリングが青白い肌を背景に血の双子の滴のようにきらめいた。彼女の微笑みは絹に包まれた刃のようだ。「ケイル王、あなたの同情は、その説得力のなさと同じくらい不要なものですわ。我々の民は何世紀にもわたって衝突してきました――牙と爪、影と嵐。なぜ今、このような見せかけの礼儀をまとって私の前に立っているのです?」

ケイルの唇がわずかに引き締まったが、その落ち着きは揺るがなかった。彼はさりげない仕草で護衛を前に進ませ、護衛は巻かれた羊皮紙を芝居がかった仕草で差し出した。

布告官がそれを受け取り、文書を広げながら再び声を張り上げた。

「シルバーワイルズのケイル・スティール王の布告により、ノクティス・ドミニアのセラフィナ・ドゥラクロワ女王陛下に提案が提出される。人間の脅威に対し、相互の生存と力を確保するため、人狼と吸血鬼の領域間に同盟を提案する。この結束の象徴として、シルバーワイルズのセレーネ姫をディミトリ・ドゥラクロワ王子殿下に嫁がせるものとする」

重い沈黙が降りた。

ディミトリの頭がほんのわずかに傾き、その言葉を吸収するにつれて空色の瞳が細められた。

『俺が結婚?会ったこともない雌狼と?』

彼の視線は、父の隣で硬直して立つローナンへと滑った。筋肉と反抗心の、揺るぎない柱のような男。

『この薄汚い犬どもめ、同族を使って我々を縛り付けようというのか?』

馬鹿げた考えだったが、彼の目はローナンの姿に留まり、その肩の硬質な線、その立ち姿にみなぎる張り詰めた力をなぞった。人狼は汗と土の匂いをぷんぷんさせており、それはノクティス・ドミニアの無菌の洗練とは相容れない、野性的で飼いならされていない香りだった。

しかし、その香りには、彼の心の奥深くで不意に好奇心をかき立てる何かがあった。

『つまり、俺はこいつの妹と結婚するのか?彼女も、この若い人狼のように背が高く、屈強なのだろうか?』

ローナンの黄金の瞳はディミトリの氷のような視線と絡み合い、二人の間の空気は、静かで電気的な怒りに満ちてパチパチと音を立てた。

意志の戦いが火花を散らした。

ディミトリの唇はさらに歪み、その視線は意図的にゆっくりとローナンを舐め回すように見つめ、擦り切れた革鎧、体の脇で固く握りしめられた節くれだった手、日に焼けた肌に刻まれたかすかな傷跡を一つ一つ確かめていく。

『王子を気取った獣か』ディミトリはそう思い、そのにやにや笑いは捕食者の挑発へと鋭さを増した。『古風で、実に興味深い』

ローナンは吸血鬼の詮索するような視線を肌に突き刺さる刃のように感じ、顎を固く食いしばった。低い唸り声が胸の奥からこみ上げてきそうになるのを、無理やり押しとどめる。ディミトリの視線に同じだけの獰猛さで応えながら、爪が掌に食い込んだ。

『傲慢な、血吸いヒルめ』内心で彼は怒りに燃えていた。『できることなら、あのしたり顔を剥ぎ取ってやりたい。なぜセレーネが、あんな憎たらしい冷たい死体と結婚しなければならないんだ?』

伝令官の声が消えると、セラフィナの表情に一瞬、嫌悪がよぎったが、すぐに彼女はそれを引きつった不誠実な笑みの下に隠した。「カエル王、あなたの……その創意には感服いたしますわ。そのようなご提案は、熟慮を要します。評議会と相談の上、お返事を差し上げましょう」

カエルは頷き、その顔は中立の仮面を保っていた。「もちろんです、女王陛下。我々はあなたの叡智をお待ちしております」

「それまで」セラフィナは蛇のような優雅さで玉座から立ち上がり、甘い声で言った。「わたくしの歓待をお受けください。昼食をご一緒しましょう」

カエルは丁重に頷いたが、ローナンの眉間には不安の皺が刻まれた。その招待は罠のように感じられた。金箔を張られた檻が、自分たちの周りで閉じていくような。しかし、彼は口を噤んだ。

一行が玉座の間から案内されると、ローナンの視線は再びディミトリのものと交錯し、二人の間の緊張は一気に張り詰めた。かろうじて抑えられたエネルギーが唸る、剥き出しの電線のように。

ディミトリの視線は執拗で、ローナンを冷徹な精密さで解剖していた。筋肉質で、野蛮で、礼節に対する生きた侮辱だ、と彼は考えた。しかしその思考は、人狼の持つ生の力、その表面下で煮えたぎる野生に引っかかった。

それは不快だが……興味をそそる。どうやって宮廷生活を送っているのだ?

ローナンは睨み返した。その金色の瞳は反抗心に燃えていた。

『見ていろよ、ヒルめ』彼の血が沸騰するのを感じながら、ローナンは思った。『この「獣」が何をしでかすか、見せてやる』

どちらも口には出さなかったが、空気は互いの憎悪で震えていた。爆発寸前で拮抗する、炎と氷の危険な衝突。

――

ノクティス・ドミニアの大広間が彼らを待っていた。そびえ立つ天井にはシャンデリアが飾られ、長いマホガニーのテーブルを暖かく、欺瞞に満ちた光で照らしている。壁には吸血鬼の君主たちの肖像画が並び、その描かれた瞳は、物言わぬ審判のように新参者たちを追っていた。

カエルとローナンはテーブルの上座近くの席に案内されたが、召使いたちの動きは不気味なほど静かだった。見えざる監視の重圧にローナンの肌は粟立ち、彼の感覚はこの影の巣窟に己の居場所はないと叫んでいた。

彼らが張り詰めた沈黙の中で座っていると、壮麗な扉が開き、セラフィナ女王の到着を告げた。彼女は深紅のガウンを、まるでこぼれた血のように引きずりながら広間に入ってきた。ディミトリがそのすぐ後ろに従っている。

彼の歩みは気だるげでありながら意図的で、その青い瞳は人狼の歯をきしませるほどの鋭さでローナンを捉えた。カエルとローナンは立ち上がり、硬い仕草で頭を下げたが、セラフィナは手をひらひらと振って彼らを座らせ、テーブルの長たる席に着いた。

ディミトリは女王の右手の席に着くと、ローナンに一瞬、必要以上に長く視線を留めてから、あの忌々しい笑みを浮かべてゆったりと背を預けた。

「カエル王」セラフィナが切り出した。その声はガラスのように鋭い。「どうやら人類の脅威が、シルバーワイルドに稀なる想像力を閃かせたようですわね。それも、結婚の申し込みとは」

カエルは動じなかった。「絶望は創意を生みます、女王陛下。結束こそが我々の救いとなりましょう」

王族たちが話している間、ディミトリとローナンは無言の戦いを繰り広げていた。

ディミトリの目はローナンの胸元へと向かい、革鎧がその筋肉質な体躯に張り詰めている様子を観察した。松と土の香りが彼の方へと漂ってくる。粗野で侵略的だが、そこには彼の興味を惹きつける、飼いならされていない生命力が含まれていた。

『土と遠吠えの生き物か』彼は思った。『どんな気分なのだろうな』

ローナンは吸血鬼の突き刺すような視線を無視しようと努めた。捕食者が獲物を見るような、自分への興味を感じ取ってしまう。セレーネが彼のルナ――吸血鬼たちの言うところの「吸血鬼の花嫁」――になるという考えに反吐が出た。その呼び名すら気に食わない!

『魂なき寄生虫のための、綺麗な容れ物か』彼は内心で嘲ったが、その思いは吸血鬼の際立つ存在感を意識してしまう苛立ちによって損なわれた。

召使いたちが盆を持って現れ、一時的に睨み合いは中断された。セラフィナとディミトリの前には、濃く粘性のある血の入った杯が置かれ、その鉄の香りはローナンにとって鋭く、吐き気を催させるものだった。彼とカエルの前には、焼かれた鹿肉と焼きたてのパンの皿が並べられ、その心のこもった香りが束の間の慰めとなった。

食事中、セラフィナの声が空気を縫うように響き、隠された棘を滴らせた。「同盟とは結婚以上のものですよ、我が息子。それは運命のタペストリー。そうは思いませんこと?」

ディミトリはナプキンで口元を拭い、その声には嘲りが滲んでいた。「ええ、もちろん、母上。ですが、そのような結び目が結ぶ価値のあるものか、疑問に思うこともあります。ある同盟は、もたらすものより重荷になることもございますから」彼の目はローナンへと向けられ、反応を試すように挑発した。

ローナンはフォークを握る手に力を込め、指の関節が白くなった。喋っていろ、血吸いめ、と彼は煮え滾る怒りを胸に思った。吸血鬼の言葉一つ一つが胸の炎を煽り立て、テーブルを飛び越えてあの笑みを消し去ってしまえと彼を駆り立てる。

食事は堅苦しい儀礼的な挨拶で終わり、一行は壮大な玄関ホールへと移動した。そこでは馬車が待っていた。ディミトリは柱に寄りかかり、腕を組んで、ローナンが馬車に乗り込むのを執拗な笑みを浮かべて見つめていた。

『凄まじい怒りだ』彼は考えた。『いずれ奴を焼き尽くすだろうが、からかうには面白い』

ローナンは最後の睨みを彼に送り、両手を固く握りしめた。あのヒルめに妹は渡さない、と彼は心に誓った。ディミトリの嘲るような顔が、彼の心に焼き付いていた。

馬車が走り出すと、ローナンは呟いた。「父上、これは間違いです」

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