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チャプター 40

ローナンは簡易寝台の縁に腰掛け、ごわごわした羊毛の毛布の擦り切れた端をぼんやりと指でなぞっていた。その粗い感触が、心に渦巻く混沌の中で、かろうじて彼を現実に繋ぎ止めていた。小さな部屋の静寂は、外の野営地の喧騒――遠く聞こえる鋼のぶつかる音や兵士たちの低い話し声が完全に途絶えることのない場所――からの貴重な安息だった。しかし、この静けさでさえ、彼の内で荒れ狂う感情の渦――恐怖、苛立ち、そして彼自身が忌み嫌う、骨の髄まで染み渡るような無防備さ――を鎮めることはできなかった。

彼はこの感覚がたまらなく嫌だった。反抗心という鎧を剝ぎ取られ、まるで監視の目に晒された生々しい傷口のように、無防備にされる...