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チャプター 231

授業は、いつものように椅子を引く音と、くぐもった別れの挨拶とともに終わった。

ジェイデンはぐずぐずしなかった。手早く荷物をまとめると、バッグを片肩に担ぎ、出口へと足を向けた。

アラリックは、その背中を見送った。最初は、黙って。

やがて、その後を追った。

外の石造りの廊下には、午後の遅い時間が運ぶ空気がまとわりついていた。ひんやりとしているが、声の残響で満たされている。

ジェイデンの足は速い。向かっているのは寮ではなく、校門の方だった。

それが最初の危険信号だった。

「おい」アラリックは距離を詰めながら声をかけた。「どこへ行くんだ?」

ジェイデンは足を止めない。「どこかへ」

アラリックは歩調を速...