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チャプター 207

講義室は、磨かれた石と新たな規律の匂いがした。

一年生たちがぞろぞろと入ってきた。あくびをする者、一点を見つめる者、そして数名は、なぜ三年生向けの科目が自分たちの時間割に急遽組み込まれたのか、早くも囁き合って憶測を飛ばしていた。

時間割に記された科目名は曖昧だった。

RTPS――リアルタイム防護シミュレーション

担当教官:K・ストームウルフ、I・ヴェルモント

ジェイデンは階段の中ほどの席にどさりと腰を下ろし、ペンで机をコツコツと叩いた。「リアルタイム防護?」彼は呟いた。「それってどういう意味だ? まさか、本物の火球が飛んできたら避けろ、とかそういうことか?」

彼の向かい側の席で、...