敵との一夜

第59話

エリーゼの視点

予想以上に長く続いた一日だった。カイルとエドマンドとの建設現場に関する会議は午後遅くまで延び、それぞれのデザインを一貫性のあるものにまとめる話し合いは予想以上に時間がかかった。解決策に近づいたと思うたびに、新たな疑問が浮かび、詰めるべき細部が出てきた。イライラしたが、必要なことだった。このプロジェクトは完璧でなければならず、急ぐわけにはいかなかった。

腕時計を見て、小声で呪いの言葉を漏らす。一日はあっという間に過ぎ去り、窓から最後の日差しが消えかけている今、もう夜になろうとしていた。オフィスはいつもより静かで、皆が帰宅したか帰ろうとしている時間帯特有の静けさが漂っていた。

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