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第36話

エリーゼの視点

私はそこに立ち、閉まったドアを見つめながら、心臓が耳に響くほど激しく鼓動していた。息は浅く不規則になり、恥ずかしさで肌が燃えるようだった。

カイルが私を見たという事実だけではなかった。

でも、目が合った瞬間、私にはわかった。彼の顔に浮かんだ衝撃、緊張した体の様子—彼は私を見たのだ。そして最悪なのは?ドアが閉まる直前の一瞬、彼の目に何かを見たことだ。何か暗いもの。私の胃をねじるような、認めたくない何か。

私は震える息を吸い込み、自分自身から手を離した。勃起はもうそれほどひどくなかったが、その瞬間の熱はまだ私の肌にまとわりつき、熱っぽく感じさせていた。蛇口を冷水に回し、...