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第24話

エリーゼの視点

カムの静かな寝息だけが部屋に響いていた。本来なら心地よいはずのその一定したリズムが、まるでメトロノームのように時を刻んでいるように感じられた。私はベッドの端に腰掛け、手の中のタブレットが微かに光を放っていた。

彼を起こさないように注意しながら、私は姿勢を調整した。カムはとても穏やかな寝顔で、金色の巻き毛が枕の上に後光のように広がり、唇は少し開いていた。正直、彼が羨ましかった。カムにとって眠りは、彼が決して感謝することのない贈り物のように簡単に訪れるのだ。一方で私の頭の中は、契約や取引、そして…カイルのことで考えがぐるぐると巡っていた。

私はため息をつき、髪に手を通しながら...