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第19話
私の親友は恐れることなく跪いた。シンは毅然として冷静だった。それは彼の兄も私も持ち合わせていないものだった。この混沌とした世界でどれほど迷っていても、彼は決して崩れることがなかったから、私はシンが私たちの中で最高だと常に知っていた。
「マティアス…」
彼が攻撃を始めたとき、私の言葉は消えた。マティアスの拳がシンの顔に当たる音、一発また一発と、肉が裂け、血が彼の肌を染めるまで続く衝撃音を聞いたとき、私の体は凍りついた。息もせずに、私は友人が地面に倒れ、喘ぎ、沈黙するのを見ていた。
マティアスが近づき、私に顔を上げるよう強いた。彼はとても近くにいて、私は彼の地獄のような熱気と、彼の香水と混ざ...