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717話

「どこに行くの?」ケビンはオードリーのかすかな香りを吸い込みながら尋ねた。彼の欲望は抑えきれないほど高まっていた。いとこの滑らかな手を握りしめ、彼の目は激しい情熱で燃えていた。

オードリーは彼らの恥ずかしい約束について考えながら、もはやそれを避けられないことを知っていた。彼女は柔らかく答えた。「私の家に行きましょう」

学校からオードリーの家までの普段なら20分の道のりが、今日のケビンには永遠のように感じられた。頭上には暗い雲が厚くなり、風が強まり、通行人たちは差し迫った雨を恐れて急いでいた。

「急ごう、もうすぐ雨が降るよ」ケビンはオードリーの手を引っ張りながら急かした。彼女の家に急いで戻...