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554話

同時に、服飾店の外では、細身の人影がガラスの扉を憎悪の眼差しで見つめていた。彼はグレースの息子アンディに他ならなかった。

前回アンディが母の寝室に忍び込んでグレースの身体を弄んだ時、偶然母が眠りながらケビンの名を呼ぶのを耳にした。最初、アンディはケビンが誰なのか分からなかったが、後になって彼の自転車を盗った高校の先輩がケビンだと思い出した。

アンディは母が高校生と浮気をしているなんて信じられなかった。彼は密かにケビンを尾行し、ケビンが毎日昼に帰宅し、夕方には教師の指導を受けるために校舎に向かうことを発見した。母と接触する機会はなさそうに思えた。彼は少し困惑した。もしかして母の言っていたケ...