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第1739章

「ケビン、外はどなた?」

ケビンがなかなか戻ってこないことにモーリスは少しじれったくなり、立ち上がってドアへ向かった。そこにアイヴァンがいるのを見て、彼女は不意を突かれた。アイヴァンの手にある贈り物に目をやり、モーリスは眉をひそめて尋ねた。「あら、どうしたの? 何か用かしら?」

「モーリスさん、僕です、アイヴァンです」アイヴァンはにこりと笑みを浮かべ、会釈しながら軽くお辞儀をした。「覚えていらっしゃいますか。父はデヴォンです。去年のお正月にもお伺いしました」

「ああ、そう、思い出したわ」モーリスは頷いたが、その態度は冷ややかなままだった。「フィオナに用でしょう? あいにくあの子は外出中よ。...