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第1732章

「僕は文学の方が好きなんですけど、母さんは理系に進めってうるさくて。教師は性に合わないし、医者なんて……いや、無理ですね」ケビンは肩をすくめた。

「そうね、その分野は少しずつ斜陽になっているし、進学へのプレッシャーも大きいわ。だから、その道を選ばないのは賢明よ」モーリスは同意した。「他に何か考えていることはある?」

「建築学を調べてみようかと思っています。超高層ビルを設計するなんて、かっこいいじゃないですか」ケビンはにやりと笑った。

「華やかな仕事に見えるかもしれないけど、見た目ほどやりがいがあるとは限らないわ。あなたが何を求めるかによるけれど」モーリスは微笑んで言った。「他に考えている...