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第1546章

「ショーン、このクソ野郎!」ケビンは怒りに任せて階段を駆け下り、誰かが道端に無造作に捨てた空き缶を蹴飛ばした。彼は怒りに煮えくり返りながら、小声で悪態をついた。

オードリーの行動には少々気落ちさせられたものの、彼女があまりにもお人好しなだけだとケビンは分かっていた。彼女がそれほど人を信じやすくなければ、そもそも自分が彼女に近づくことなどできなかっただろう。真の悪党はショーンの方だ。

ケビンは、ショーンが高々シンシアに不平を言う程度だろうと思っていた。だが、まさかオードリーにまで泣きついて、その結果自分が叱責される羽目になるとは予想もしていなかった。

ついさっきまでショーンのことを気の毒に...