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第47章
翠緑の腕輪を手に握りしめ、その冷たさが掌から心へと沁み渡り、彼女の心はより一層冴えわたり、決意は固くなった。
軽くドアをノックし、佐藤時夜の低い「入れ」という声を聞いてから、高橋玲子はようやくドアを開けた。
佐藤時夜は山積みの書類に埋もれるように座り、手に持った万年筆が時折り紙の上を滑り、力強い字跡を残していた。
物音に気づき、彼が顔を上げて高橋玲子を見ると、厳しかった表情が一瞬和らいだ。
「座りなさい」佐藤時夜は自分の向かいの椅子を指さし、静かに言った。
「いいえ、腕輪を届けに来ただけですから」高橋玲子は首を振った。
佐藤時夜は訝しげに顔を上げた。
高橋玲子が手に持っていたの...