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第19章

佐藤時夜は電話を切り上げると、さっさと通話を終了させた。

まさに彼らしい行動スタイルで、迅速かつ異議を許さない態度だった。

全く人に話す隙も与えないのだから!

高橋玲子は携帯電話を手に持ったまま、眉をわずかにひそめ、心の中は疑問で一杯だった。

「佐藤グループに来いって、何のため?」彼女は小声で独り言を呟き、頭の中で急速に考えを巡らせた。

おぼろげながら、これはほぼ間違いなく高橋月見が勝手に「桜花」シリーズの服のCMタレントを名乗ったことに関係していると推測した。

本当に愚か者ね、こんなに早く事を大きくして、佐藤グループ本社にまで注目されるなんて。

高橋玲子は心の中で罵った。

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