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143話

紙の擦れる音で私は眠りから目覚める。部屋は薄暗く、明かりはアクストンのベッドサイドのランプだけだ。寝返りを打つと、アクストンはベッドの上と膝の上に書類を散らばらせていた。

「何してるの?」私は伸びをしながらあくびをする。

「パックの書類だ。それに条約合意書も確認している」彼は言うが、眉をしかめて困惑している様子だ。

「どうしたの?」と私は尋ねる。

「クライデント・パックのエルダー・スタイルズだ」彼はつぶやき、私は起き上がる。

「行方不明のエルダー?」私が尋ねると彼はうなずき、私に書類を見せる。私はそれを受け取り、目を通す。

「彼は父のパックと条約を結んだの?」アクストンはうなずく。...