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10話

第10章：探索したい

アンジェリア

彼にお金を払ってもらうのを忘れていたことに気づいたときには、もう遅かった。ドリンクを作る前にも、作った後にも。彼を呼び止めようとした瞬間、彼がいた場所のカウンターに目が留まった。ベンジャミン・フランクリンの顔が私を見上げていた。彼は100ドル札をおいていたのだ。

彼のドリンク代は35ドルで、チップとして65ドルが残された。くそっ、私は彼を探して客の群れを見渡したが、どこにも姿が見えなかった。彼が触れた私の手はまだうずいていた。

朝の5時、ようやく店を閉め、足はパンパンに疲れていた。数時間前に食べた少なすぎる食事に、胃が文句を言っていた。客を店から出し...