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96話

【ロスコの視点】

デナリが私の告白を受け止める様子をじっと見つめていると、彼女の表情に驚きの色が浮かんだとき、肩の重荷が取れたような気分になった。良かった。彼女は私のことをおかしな人間やストーカーだとは思わなかったようだ。

「こんなに長い間…」彼女は大きな青い瞳を上げて私を見つめながらつぶやいた。「でも初めて会った時、あなたは…」

「傷ついていたせいでひどい態度を取った。今でも許しを得る資格はないよ」私は彼女の言葉を引き取った。

「違うわ」彼女は美しい笑顔を見せながら反論した。「十分すぎるほど償ってくれたじゃない。どんな時も私のそばにいてくれて、危険な時には私を救うためにすべてをして...