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69話

【ロスコの視点】

私はデナリの髪を指で梳きながら座っている。彼女は私の膝の上で軽く居眠りをしている。彼女が経験したすべてのことを考えると、マーティと話をする必要があるにもかかわらず、彼女を起こす気にはなれなかった。マーティは十分な分別があり、デナリと私が二人きりになれるようにコックピットにとどまっていた。

母親の遺言を見つけた後、彼女は私だけでなく自分自身に対しても抱いていた恐怖にもかかわらず、リラックスして眠りにつくことができた。私は彼女のためにその恐怖をすべて取り除くつもりだ。そしてそれが消えたら、彼女を本物の女王にしてやる。

そう決めると、私はゆっくりと動き始め、デナリを揺さぶらな...