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48話

【ナディアの視点】

カフェの入り口に視線を固定したまま、モヒートを一口飲む。ガラスのドアが開き、私が会いに来た相手が入ってくる。彼女は辺りを見回し、やがて私に視線が止まる。

手を上げて彼女を招き、彼女が近づいてくる間、私は椅子に身を預ける。彼女が席に着くと、私をじっと見つめた。

「これが役に立つかもしれないわ」アナスタシアは白い封筒をテーブルに置きながら言った。「でも捕まったら、自己責任よ。私の結婚式は数日後だし、何も台無しにしたくないの」

自己責任か。はっ。彼女がデナリを陥れるために私に渡すものが何であれ、彼女自身も罪に問われるだろうけど、彼女がこのゲームをしたいなら、乗ってあげよう...