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40話

【ロスコの視点】

「痛っ」

肋骨を押すと、デナリから痛みの声が漏れる。継母の攻撃で明らかに打撲を負っている。くそ、あの女は本当にひどいことをしたな。何もせずに立ち去ったことを後悔し始めていた。

「戻るべきだった」と私は呟く。

「大丈夫よ」

大丈夫？どうして彼女が打撲や傷跡だらけなのに大丈夫なんだ？これのどこが大丈夫なんだ？気に入らないが、彼女がなぜそう言うのか理解はできる。

デナリを部屋に連れてきて上半身の服を脱がせてから、あの会場に戻ってロジャーをぶん殴りたい衝動と戦っていた。すでに奴のことは大嫌いだったが、あの鬼嫁が彼女を殴っているのを見て見ぬふりをしていた姿を見た後は、血の復讐を求める気...