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253話

【エリーゼの視点】

なんて王様だよ。私は心の中で不平を言いながら、床に横たわる死体から目を逸らしていた。忠実な臣下を殺すなんて、どんなクソ野郎の王がすることだろう。

「私をここに連れてきたのは、これを見せるためだけ?」胃がむかつくのを感じながら尋ねる。「だって、あなたが見せたものの後じゃ、絶対に食事なんてできないわ」

「おや?」エゼキエルは笑い、明らかに面白がっている表情で私を見た。「それは残念だ。では誰かに部屋まで案内させよう」

「ありがとう」私は鋭く言い返し、彼が手を上げてパチンと指を鳴らすと、執事が入ってきて私の首輪を持つのを見ていた。「もう二度と会いに来ないで」

立ち上がり、...