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19話

【デナリの視点】

私は一人でベッドに横たわり、時計を見つめていた。時間が一分一分と過ぎていくのを刻む時計を見ながら、ロスコが戻ってこない。ため息をつきながら寝返りを打ち、あまり深く考えないようにと自分に言い聞かせるけど、目を閉じると、私が言ったことで傷ついた彼の表情しか浮かんでこない。

「私、言い過ぎたかな?」と私はささやき、心配が膨らみ始める。「いや、最初に厳しかったのは彼の方よ。私がまだアレクサンダーを愛しているなんて言って」と続ける。「それに仮にそうだとしても、それが彼にとってなんだっていうの?」

もう、イライラする。私は一体何をしているんだろう?ロスコのことなんて知らないし、彼がど...