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176話

【ウィリアム視点】

翌朝はあまりにも早く訪れ、私はエリスの眠る顔を見つめながら目を覚ましていた。彼女は私の腕の中で眠りながらとても穏やかな表情をしている。起こしたくないような気持ちもあるが、そうしなければならないとわかっている。

「ねえ」私は囁き、彼女の耳に掛かる髪をそっと払いのける。「起きる時間だよ、眠り姫」

「んん…」エリスは唸り、私の手を払いのける。「あと5分だけ、まだ眠いの」

「あと5分でも5時間でも寝かせてあげられるけど、そうしたらマーティかチャーリーが俺たちを探しに来るぞ」

私の言葉に、エリスの目が飛び開き、彼女は急に起き上がった。私たちを覆っていた毛布が彼女の腰まで滑り...