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162話

【エリーゼの視点】

私の体が持ち上げられ、TJの肩に担がれて動き始めるのを感じる。

さて、私をどこに連れていくつもりかしら?と私は内心思いながら、彼の動きに合わせて体が揺れ始める。きっと人目につかない場所で、彼が私を好きにできる部屋があるところだろう。私はそれを当て込んでいた。そうすれば私も同じことができるから。あの薬が効いていないと気づいた時の彼と、あのクソ女アナスタシアの顔が見られるのが待ちきれない。ああ、素晴らしい瞬間になるわ。

興奮の震えを抑えながら、私は引き続き、お粗末なトリックの後に捕まった哀れな犠牲者を演じ続ける。そしてついに、私はある建物の中へと運び込まれた。

「ここよ...